2024年3月14日
各 位
社会福祉法人 大阪福祉事業財団
理事長 茨木 範宏
三島の郷 施設長 尾山 浩志
この度、三島の郷において発生した虐待事案につきまして、皆様には多大なるご迷惑、ご心配をおかけしております。本年2月15日、高槻市より調査結果の通知を受け、関係法令に基づく改善指導を受けましたので、当法人及び当施設の調査結果や改善に向けた対応状況等とあわせてご報告いたします。
1. 事案概要
・ 被害者総数:19名(援護機関は7市町村)
・ 元職員(生活支援員)1名により、利用者に対する暴力、暴言、介護放棄など、多数の虐待行為が確認されました。 カメラ映像の精査、及び当施設職員への聞き取り調査の結果、昨年8月16日以降の行為が確認され、特に同年9月上旬 以降は虐待行為がエスカレートする状況にありました。なお、元職員による同年8月以前の虐待行為についても、今 回の聞き取り調査の結果、複数の職員から目撃の申し出がありました。
・ 元職員による虐待行為の多くは、主に個室内において他の職員のいない状況下で行われていたため、発覚が遅れた主 な原因といえますが、一部の行為は、他の職員がいる場面でも行われており、虐待行為を目撃した、または報告を受 けていた職員がいたにもかかわらず、それぞれの理由から組織的に行為を防止するに至りませんでした。
2. 発見に至る経緯と対応
・ 昨年9月29日、職員が利用者様1名の異常に気付き、当施設内で共有し原因の調査を開始しました。
・ 同年10月4日夜、元職員へ聞き取り、及びカメラ映像の精査を行ったところ、上記利用者様への虐待行為を発見いた しました。
・ 同年10月5日、高槻市及び援護自治体へ虐待通報を行い、上記利用者様のご家族へご報告いたしました。被害を受け られた上記利用者様には、高槻市内の医療機関に受診していただきました。
同日以降、当施設、当法人、各行政、捜査機関により調査を開始いたしました。
・ 本年2月15日、当法人は高槻市より調査結果の通知及び改善指導を受けました。
3. 高槻市からの改善指導内容
・ 短期入所事業の新規受入停止
期間:本年3月1日~同年5月31日
・ 高槻市へ改善計画書を提出(2024年2月29日)
4. 改善に向けた対応状況
・ 今回の虐待事案の発生の原因としては、元職員個人の権利擁護の意識、心情やストレス等もありますが、当法人及び 当施設としては、職場環境等の組織的な課題も一因として考えられると受け止めております。改善に向けた取り組み を進めるにあたり、当施設職員の負担に配慮しつつ、当法人として改善措置を講じ、支援体制の再構築を図ってまい ります。
再発防止に向けた取り組みとして、以下を実施しております。
・ ご利用者様、ご家族様への報告会の開催と意見聴取(継続中)
・ 法人及び施設内虐待防止委員会での調査・検証(継続中)
・ 人権セルフチェックアンケート(記名式)、意見アンケート(無記名式)の実施(継続中)
・ 法人全職員を対象とした人権研修(2024/1/31)
・ 法人管理者を対象とした人権研修(2023/12/13)
・ 施設内職員を対象とした人権研修(毎月、継続中)
・ 施設内職員を対象としたメンタルヘルスケアの研修、個別カウンセリングの案内
当法人として実施した関係者の処分は以下のとおりです。
・ 上記元職員 :懲戒解雇
・ 当施設施設長、副施設長、総主任:減給(就業規則第60条による減給一ヶ月)
・ 常勤役職員処置:役員報酬を返上(理事長:月額役員報酬全額、常務理事:月額役員報酬半額、理事:月額役員報酬 1/5)
5. 今後について
今回の虐待事案により、多数のご利用者の皆様に多大なる被害を負わせてしまい、改めて深くお詫びを申し上げます。
現在、高槻市及び各援護機関、捜査機関の調査及び捜査のご協力のもと、被害を受けられた方々へのサポートを進めています。
今後、当法人、当施設、及び職員は、権利擁護の意識を高め、「利用者の権利を守る支援」「加害者を作らない組織」「ご利用者をはじめ地域、関係者の皆様に信頼される施設、事業所」となるよう改善に向けた様々な取り組みを進めてまいります。
2023 年10 月31日
各 位
社会福祉法人 大阪福祉事業財団
理事長 茨木 範宏
三島の郷 施設長 尾山 浩志
障害者支援施設で発生した虐待事案にかかわる元職員逮捕の報をうけて
本日、当法人運営の障害者支援施設における虐待事案にかかわり、加害当事者である元職員の逮捕が報じられました。このような事態になりましたことについて、利用者さま、ご家族さま、地域の皆さま、また法人・施設の関係者および全国の社会福祉関係者の皆さまにお詫び申し上げます。本当に申し訳ありませんでした。
10月はじめに本事案が発覚して以降、法人と当該施設は、プライバシー保護を前提に、被害を受けられた利用者さまと家族さまへの謝罪、安全確保を第一にして、事実調査と原因の究明に努めてまいりました。また今後も行政の指示、指導に従い再発防止に向けた取り組みを進めてまいる所存です。
あらためまして、いかなる理由があろうとも虐待は最大の人権侵害であり、ましてや利用者さまの安心した暮らしを守るべき福祉職による虐待は許されないことです。元職員がしっかりと反省しこれからの人生に臨まれることを願ってやみません。一方でこうした事態に至ったのは、一人の職員の問題だけではなく、さまざまな要因があると考えています。法人と施設は、引き続きこれら要因について究明し、その改善に努めるとともに、社会福祉の現場が「人権を守る」場所であり続けるために必要な職場や人的環境について検証してまいります。
今回の事案をうけ法人と施設では、自らの仕事を職員全体で振り返り、共有し、課題を明らかにして福祉実践をすすめることで、支援力と集団力を高めていきたいと考えています。皆さまには今後ともご指導、ご協力をよろしくお願いいたします。
2023 年10 月19日
各位
社会福祉法人 大阪福祉事業財団
理事長 茨木 範宏
三島の郷 施設長 尾山 浩志
お詫びとご報告
この度、当法人の運営する施設におきまして、元施設職員によるご利用者様への虐待行為が発生いたしました。
ご利用者様の生活を守るべき障害者支援施設として、このような虐待行為が発生したことは誠に遺憾であり、被害に遭われたご利用者様及びご家族様には深くお詫び申し上げます。また、他のご利用者様、ご家族様及び関係者の皆様方にも多大なるご迷惑とご心配をおかけしましたこと、心よりお詫び申し上げます。
現在、元施設職員による虐待行為につき、高槻市を中心に、関係各行政機関と連携し、原因究明に向け事実調査を行っております。また、捜査機関の捜査にも協力してまいります。
今回の虐待行為の発生を真摯に受け止め、被害を受けられたご利用者様の被害回復を第一に、ご利用者様、ご家族様に安心してご利用いただける障害者支援、福祉を目指して再発防止に向けて取り組んでまいります。